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震災15年 久之浜で心の拠りどころになったサークル アリオスで集大成の展示
2011(平成23)年の東日本大震災による津波で甚大な被害を受けた久之浜町。津波後には火災に見舞われたほか、東京電力福島第一原発事故によって約1か月にわたって屋内退避区域にも指定されたが、住民たちの思いが実って復旧・復興が進んだ。
悲しみを乗り越えて心の拠りどころとなった取り組みに、趣味のサークル「四季の和(なごみ)」がある。
気持ちがふさぎがちな時、何気なく集まった地域の女性たちは、やがて古布でさまざまな作品を制作するようになった。震災から間もなく15年を迎える中、活動の集大成として、いわき芸術文化交流館「アリオス」東口ウォールギャラリーでつるし雛(びな)の展示会を開催している。
「最初は茶飲み話でした。いまでも手を動かすよりも、おしゃべりすることの方が多いかもしれません」
誰ともなしに集まるようなると、地元の吉原勝枝さん(82)に教えを受け、作品を手がけ始めた。吉原さんはこの道20年で、やがて50~80代の主婦を中心に、久之浜公民館で年に1回、発表の機会を持つまでになった。
本格的な動きは震災から5年が経過したころで、活動から10年が過ぎたため一つの区切りとした。ただ制作活動に終わりはないという。
会場には100を超えるつるし雛が飾られ、久之浜にちなんだアンコウをはじめとする海の生き物など、丹精込めた作品を来館者に癒しを与えている。3月23日まで(同10日は全館休館日)。時間は午前8時半~午後10時半。
(写真:いわきアリオスに飾られている「四季の和」のつるし雛)