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福島高専専攻科 今春修了の町屋慶明さん 極省エネルギー巡り電気学会からW受賞
福島高専専攻科を今春修了した町屋慶明さん(22)=ANAラインメンテナンステクニクス=が極省エネルギーを巡る研究で、電気学会の「リニアドライブ技術委員会奨励賞」と「産業応用部門優秀論文賞」に輝いた。
ダブル受賞は高専の専攻科学生では珍しく、今回は町屋さん以外の2人は大学院生だった。現在は航空整備士に向けて新たな一歩を踏み出しており、後輩たちや他の研究グループによって、自分の取り組みがさらに深化することを期待している。
受賞論文名は「端部形状効果によるPG板試料の一方向非接触駆動の観測」。
町屋さんの指導教官で、福島高専電気電子システム工学科の鈴木晴彦・特命教授によると、反磁性という性質を持つグラファイト材を、電力を一切使わずに無制御で磁気浮上させ、また電力を使うことなく、永久磁石の磁気作用によって一方向に移動させることを研究し、その発表内容も含めて高く評価された。
昨年6月にリニアドライブ技術委員会奨励賞が贈られた後、今年4月に産業応用部門優秀論文賞の受賞も伝えられた。特に産業応用部門優秀論文賞に関しては、35歳以下の電気学会員を対象に、年間を通じての研究会講演発表論文の中から優れたものを選ぶ。
町屋さんは青森県七戸町出身。八戸高専から4年時に福島高専へ転学。今年3月、専攻科産業技術システム工学専攻エネルギーシステム工学コースを修了した。一連の研究は将来性が高く、極省エネルギーの観点から、応用先の一つに宇宙空間での活用が想定されている。
論文の執筆にあたっては、鈴木氏に加え、電気電子システム工学科の伊藤淳・嘱託教授の協力を仰いで完成させた。
「高専での研究が、こうしてダブル受賞という大きな成果として結実したことは大変うれしい。1つのことに集中して取り組む思いを、これからの仕事でも役立てていきたい」と力強く語った。
(写真:ダブル受賞に輝いた町屋さん=中央。右が鈴木氏、左が伊藤氏)