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いわき市 クマ対策に全児童・生徒に鈴貸与へ 河川水DNA調査による侵入把握も
いわき市でクマの出没や目撃が相次いでいるため、市は安全対策・捕獲体制と、生活圏への侵入防止対策の強化に乗り出す。
新たに子どもたちがクマと遭遇するリスクを考慮し、私立を含む市内すべての小・中学校、保育所・幼稚園等にクマ鈴や撃退スプレーを配布するほか、県内で初めて河川水をDNA調査し、24時間以内のクマの侵入状況を把握するなど、市民の不安に応えていく。内田市長が23日、臨時記者会見で明らかにした。
一連の取り組みは「クマ対策強化パッケージ」として設定。3891万1千円の補正予算を組み、開会中の市議会6月定例会最終日の25日に追加提案する。
子どもを守る点としては登下校や部活動における安全を踏まえ、小・中学校のすべての児童・生徒にクマ鈴を貸与(夏休み前まで完了見込み)し、学校ごとに撃退スプレーを配る。保育所・幼稚園等にはクマ鈴、撃退スプレー、撃退ブザーを渡す。
捕獲体制にあたっては、猟友会と市役所支所にクマ鈴50個、撃退スプレー50本を支給するとともに、ポータブル電気柵(100m×10基)、夜間監視スタンドライト2台を導入。箱わな8基と、市町村の判断で発砲を許可する「緊急銃猟」に使用するボディカメラ1台を追加する。
県内初となる河川水のDNA調査では、上流1kmまでのクマの侵入状況が分かるという。川の水に含まれる生物の「環境DNA」を分析する。川釣りライフをサポートする企業「フィッシュパス」(福井県坂井市)による技術で、近く同社と契約を交わす。
鮫川、夏井川、仁井田川水系の10カ所ずつで調査を予定。
また出没が断定された地区の調査を深め、クマを誘引する環境や原因があるかを可視化し、その成果に基づいて対策を立てていく。
ドローンによる生息状況調査は7地区から21地区に拡大し、人工知能(AI)を用いた自動撮影カメラも10台から20台に増やす。
いわき市では昨年から今年にかけて、4件のクマの出没が断定されている。内田市長は「クマは私たちのすぐ近くまで迫っていると認識しており、緊急銃猟も念頭に、市民の皆さんの安全を守っていく」と強調した。
(写真:クマ対策について説明する内田市長)