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東日本大震災でずれ動いた東北沖の震源域 ひずみの蓄積が再開
2011年の東日本大震災でずれ動いた東北沖の震源域で、ひずみの蓄積が再開していることがわかったと、東北大などの研究チームが発表した。震災でひずみはいったん解放されたが、約10年後に再び蓄積し始めたという。
チームは「巨大地震がすぐ起きるわけではないが、長期的な視点に立った防災活動が必要だ」と指摘している。論文が6日、科学誌サイエンスに掲載された。
東北沖では、陸側のプレート(岩板)の下に海側のプレートが沈み込んでいる。2つのプレートの境界では、固く接着した「固着域」があり、ひずみがたまっていく。東日本大震災では蓄積したひずみがずれ動き、マグニチュード(M)9・0の超巨大地震が起きた。
チームは震災後、東北沖の海底20か所に観測装置を設置。海上保安庁が設置した6か所を加えた計26地点で12~25年、衛星測位システムなどを活用して海底の地殻変動を詳しく観測した。
その結果、陸側プレート上にある岩手県沖や福島県沖の観測地点では、震災直後は東向きに移動していたが、21年以降は西向きに1年あたり数cm動いていた。海側プレートとの固着域が再び出現し、ひずみの蓄積が再開したとみられる。
チームの富田史章・東北大助教(海底測地学)は「巨大地震を起こすエネルギーの蓄積にどれくらいの年数がかかるかは不明だが、長期的な視点に立った防災活動が求められる」と話している。
東京大地震研究所の篠原雅尚教授(海底地震学)の話「海底の地殻変動を実際に測定しており、非常に信頼できる研究だ。固着状態が震災前に戻ったため、M7級の地震発生にも注意する必要がある」(読売新聞社配信)
(写真:東北大)