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小名浜「ら・ら・ミュウ」道の駅に登録 9月にオープンへ いわき代表する拠点に
国土交通省は31日、小名浜の観光施設「いわき・ら・ら・ミュウ」を道の駅に登録したと発表した。駅名は「いわき・ら・ら・ミュウ」。運営主体は市観光物産センターで、市や県が出資する第3セクターのため、民設民営の道の駅となる。
道の駅としてのオープンは今年9月を予定しており、同社では海を目の前とした環境を生かし、東京電力福島第一原発事故から復興に向かういわき市の水産業の姿を発信するとともに、市域を代表する情報・交流の拠点・ハブになりたいと意気込んでいる。
オープンに向けては、新たに24時間利用可能な駐車場やトイレ、授乳設備、道路情報の発信機能を整備するほか、チャイルドチェアの配置をはじめとする子育て支援機能の充実、腹部にストーマ(人工肛門・人工ぼうこう)を造設した「オストメイト」の人に対応したトイレなどを設ける。
ら・ら・ミュウが立地する小名浜地区はいわき市を代表する観光拠点で、東日本大震災やコロナ禍の影響を受けていた中、同社は2021(令和3)年度から「ハグ いわき いわきをぎゅ~っと」をコンセプトに掲げ、地域志向の強化に努めてきた。その一環で、道の駅として申請する方針を固めた。
今夏には小名浜港と常磐道を結ぶ「小名浜道路」の開通を控えており、来年4~6月には大型観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」が行われる。
さらに復興サイクリングロード「いわき七浜海道」を含め、浜通りの約200kmにわたる区間を対象に、日本を代表する自転車道「ナショナルサイクルルート」へ指定する動きも進んでおり、道の駅オープンによって、さらなるにぎわいが期待される。
市観光物産センターは1994(平成6)年に設立し、ら・ら・ミュウは97年7月25日に開業した。海や港の親水性を利用した「食べる・遊ぶ・交流する」をテーマにしており、施設周辺にはふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」や、イオンモールいわき小名浜がある。昨年度の入込客数は137万人。
内田市長は道の駅登録にあたり、「本市の観光交流人口の拡大や、(いわき市の水産物ブランド)常磐もののPR強化に向け、大きな追い風になるものと期待しております。市としてもさらなる観光振興に取り組んでいきます」とコメントしている。
いわき市の道の駅としては、2009年12月にオープンした四倉町の国道6号沿いに立つ「道の駅よつくら港」に次いで2カ所目。県内全体では合わせて36カ所。
(写真:多くの人でにぎわう「いわき・ら・ら・ミュウ」)