サッカーJ1の横浜FCと、J2のいわきFCが対戦する「笑顔道 PRESENTS 横浜FC 2023 復興支援マッチ」が14日、双葉郡広野町のJヴィレッジスタジアムで行われた。試合は5-0で横浜FCが圧勝した。両チームのサポーターら1045人が詰めかけ、熱い声援を送った。試合後はサッカー教室が開かれ、県内の小学1~3年生の参加者がプロ選手と交流しながら、体を動かす楽しさを学んだ。
横浜FCを運営する横浜フリエスポーツクラブの主催。活動を通じて、次世代の子どもたちに夢と元気を届けることが目的で、東日本大震災が発生した2011(平成23)年以降、支援を継続している。義援金の募金活動をはじめ、小学校でのサッカー教室や、地元チームとの対戦などを実施。いわきとの復興支援マッチは初めてという。
いわきは前半を終えて0-2の劣勢。重苦しい雰囲気に包まれるスタンドを、軽やかに吹き飛ばしたのは小学生の集団だった。観客席の大半を占めるいわきサポーターだったが、この日はコールリーダーらによる応援がなかったため、会場は静まりかえっていた。
リーグ戦の応援を再現しようと後半開始早々、ゴール裏で児童2人がチャント(応援歌)を歌い始めると、会場全体の熱気が高まった。「俺たちがついてる 恐れることなかれ 最後まで闘え いわきの男たち」。自然発生的に集まった集団は20人ほどになり、子どもたちの小さな声援や拍手が会場全体に伝播した。
後半途中から集団に加わったという錦小3年の吉田陸人君(9)は「集まった人は、ホーム戦で見知っている友達の友達という関係。いわきには何とか点を取ってほしかった。残りのリーグ戦を全力で戦って」とエールを送った。
いわきFC