■J2第2節 いわきFC1―1ファジアーノ岡山(3日、ハワスタ)
▽得点【い】谷村(後45+7)【岡】田上(前45+1)
劇的な結末だった。0―1で迎えた後半のアディショナルタイムは「6分」。手元の時計はすでに30秒を過ぎていた――。MF山下優人(27)が敵陣左サイドからフリーキックをけると、攻撃参加していたGK立川小太郎(27)が頭を振りぬき、この日誕生日のFW近藤慶一(22)のパスから、最後はMF谷村海那(25)がヒールで流し込んだ。
直後に試合終了のホイッスル。ホーム開幕戦のハワイアンズスタジアムいわきは大いに沸いた。
谷村は試合後、「本当は勝ちたかった」とやや悔しさをにじませつつ、「みんなが粘り強く頑張ってくれた」と語る。興奮のあまり覚えていないと笑うが、何よりもホームのサポーターに、今季初の勝ち点1を届けられたことがうれしかった。次戦もハワスタでの試合となり、自らの活躍で勝利をもたらす決意を示す。
指揮官もたたえる。「選手たちには『強いチームは連敗しない』と伝えていた。そうした思いやパワーが最後の1点につながった」と田村監督。今季は得点65を目標とする中で、ようやく最初のゴールとなった。「決める決めないはトレーニングするしかない」。戦いは始まったばかりだ。
(写真:後半アディショナルタイムにゴールを決めて喜ぶ谷村=中央=)
いわきFC