いわきFC
いわきFC アウェーで大宮に2-1 今季初の逆転勝利で谷村送り出す
サッカー・明治安田J2リーグの第22節として、14位のいわきFCは5日、アウェーのNACK5スタジアム大宮(埼玉県さいたま市)で、4位のRB大宮アルディージャと対戦し、2―1で勝利した。通算成績は6勝7分け9敗の勝ち点25。順位は前節と同じ20チーム中14位。
次節は12日、ホームのハワイアンズスタジアムいわきで、6位のV・ファーレン長崎との一戦に臨む。キックオフは午後6時。
試合は前半18分、相手GKのロングフィードから自陣を攻略され、最後はクロスを上げられてしまい先制点を献上。しかし後半4分、MF山下優人(29)が敵陣左からコーナーキックをけると、DF堂鼻起暉(26)がペナルティーエリア内で反応し、頭で合わせて同点に追いついた。
さらに38分、途中出場のFWキム・ヒョンウ(23)からパスを受け、MF石渡ネルソン(20)がハーフウェーラインからドリブルで持ち込むと、そのままペナルティーエリア手前で左足を振り抜いてゴールネットを揺らす。
終盤にかけて大宮の猛攻にさらされながらも、1点差を守り切ったいわき。今季初の逆転勝利をもぎ取った。
またFW谷村海那(27)が大宮戦をもって、移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱することが明らかにされており、いわきでのラストゲームとなった。
国士舘大から2020年、日本フットボールリーグ(JFL)だったいわきに加入。昨季はJ2得点ランキング2位の18得点を挙げ、ベストイレブンにも選出された。サポーターには『キング』の愛称で親しまれ、今季もリーグ8得点でチームを支えていた。
突然の移籍発表に驚きが広がったが、試合後には敵地に詰めかけた1千人超から、新天地での活躍に向けてエールが送られた。
田村雄三監督(42)は「谷村選手は、いわきFCのフットボールを体現する選手。夜な夜なランニングをしたり、食事にも人一倍気を使ったりしていた。この6年間すべてが彼との思い出」と振り返った。
その上で「オファーが来て、ステップアップすることは私もうれしい。努力はかなう」と笑顔で語った。
(写真:いわきFCでのラストゲームとなった谷村=左)