男子100㍍の世界記録は9秒58。09年にあのジャマイカのウサイン・ボルトが樹立したもので、その後も彼が走るたびに記録更新に世界中の人たちが注目している▼これに対して、女子100㍍の世界記録はアメリカのフローレンス・ジョイナーが持っているが、彼女が10秒49をマークしたのは88年。今から26年も前だった▼彼女についてはさまざまな憶測が叫ばれているが、それだけ不可侵なハイレベルの記録というわけだ。昨日まで行われた市小学校陸上競技大会の中にも、男女走り幅跳びのように昭和にマークされた大会記録が今も残るケースがある。それより気になったのは、中距離や跳躍の種目に平成1ケタの記録が数多く大会記録として残っている点だ▼今の小学生と昔の小学生にどんな違いが残っているのだろう。体格とは別の体力の差だろうか。彼らを取り巻くスポーツの環境面に変化があるのだろうか。大会のパンフレットを見て、こんなことを思った。
片隅抄