マスコミ報道に加え、金融機関窓口やATM(現金自動預払機)コーナーでの注意掲示にもかかわらず、全国で被害が後を絶たないのが振り込め詐欺だ▼幸い県内で昨年1年間に起きた振り込め詐欺は統計がある04年以降、件数、被害額とも最少となった。ただ、それでも64件、約1億1560万円もの被害が。その多くが60歳以上の高齢者という。今まで以上に高齢者を対象にした詐欺防止対策が大切になってくる▼その一方で、犯人側のだます手口も実に巧妙になってきている。今、市内で多くみられるのが新型インフルエンザや、地上デジタル放送にかかわる詐欺や悪質な商法。ちょっとでもおかしいと感じたら、警察や消費生活センターに相談すること▼先日も、南署管内で67歳の女性宅に息子と名乗る男から電話があり、394万円をだまし取られる事件があった。子を思う親の気持ちを逆手に取った悪質な犯罪に腹が立つ。不審電話にはくれぐれもご用心。