昔に比べてまちがきれいになったと感じることがある。具体的にいえば、道端でポイ捨てされたごみや犬のふんなどをあまり見なくなった▼現在は、社会全体のマナー意識が高くなり、誰もがポイ捨てを恥ずべき行為だと思うようになった。また、多くの施設やイベント会場などでも、ごみの分別や持ち帰りを呼び掛け、市民のごみ対処法は大きく進歩した▼その中で、1つだけ気になることがある。たばこのポイ捨てだ。今や、喫煙マナーも非常に向上した。どこへ行っても喫煙できる場所が決まっていて、灰皿も限られていることから、そうした場所での喫煙者の吸い殻管理はきちんとしていると思う▼ただ、屋外ではどうか。吸い殻の路上へのポイ捨ての多さがどうにも気になるのだ。吸い殻は小さく目立たないから、と甘く考えているのではないか。だが、吸い殻のポイ捨ては景観を損ねるだけではない。もし、草むらにポイ捨てした吸い殻に火が残っていたら…。
片隅抄