朝夕の冷え込みもめっきり厳しくなり、家庭や職場では火を使った暖房器具を使用する機会が増える。このため、今月9日から15日まで、全国一斉の火災予防運動が展開されている▼いわき地方の火災発生状況を見ると、9月末で58件。死者数は6月から4カ月連続で0となっている。死者がないからと言って油断はできない。火事はちょっとした不注意から起き、すべてのものを灰にするばかりか、場合によっては命まで奪われるからだ▼火事を出さないためには、日ごろから防災に対する心構えが大事だ。長いこと火災原因のトップがたばこの不始末であることをご存じだろうか。これなどは自分が気をつけていれば防げる火事の典型だろう。ほかにもストーブを消火しないで給油したりと、不注意が招いた〝人災〟は多い▼今年の火災予防運動の統一標語は「『消したかな』あなたを守る合言葉」。これから火災シーズン本番を迎えるだけに、さらなる注意が必要だ。