間違いではないが、認識が違っていたということはよくあり、誰にでも身に覚えがあろう。抄者もつい最近までその認識の違いに気が付かなかったことがある。それは受動喫煙についてだ▼「健康増進法」が施行された平成14年以降、嫌煙権を求める声が広がり、同時に副流煙による受動喫煙が問題になった。いわゆる禁煙ブームの始まりだ。喫煙者も出す煙に気を使うようになり、公共施設を中心に禁煙の場所が増えた。保険適用の禁煙外来に通う喫煙者も増加した▼そこに認識の違いがあった。煙そのものが悪いのだと勘違いしていたのだ。しかも受動喫煙ではニコチンやタールだけではなく体に有害な物質は200種類以上もあり、屋外で無風の場合、14㍍離れなければその影響が及ぶという結果も出ている▼「煙が届かなければ大丈夫」というとんでもない認識の違いに気が付いて愕然とした。もちろん喫煙者の権利も守るべきだが、先進国としての法整備は急務だ。