金融庁の発表には驚いた。内容は、男性65歳、女性60歳以上の夫婦の場合、年金だけでは月5万円が赤字となり、これから20年生きるなら1300万円、30年なら2000万円が必要になると公表した▼少子高齢化で年金を納める世代が減り、それに反して年金を受け取る高齢者は増え続けている。加えて、好景気とは名ばかりで実態経済は低迷を続ける。それにもかかわらず安倍政権の下、大型経済政策が次々と打ち出され、これといった成果もなく、国を疲弊させている。その結果が、公的年金では賄えないから、不足分は財テクでもして個人で用意しろとは、なんという言い草だ▼ところがもっと驚いたことに公表後、国民や野党からの厳しい追及に一転、誤解を招くような表現なので報告書は受け取らないという。指示した側が都合が悪くなると受け取りを拒否。これにはあきれるばかり▼政府にとって都合が悪くなると国民でも切り捨てるのか。聞いてみたい。