市発行の冊子「いわき市の農林水産業」が手元にある。毎年、5年生用副読本として市内全小学校に配布されている▼小学生用とあなどるなかれ、いわきの第1次産業の概要がとても分かりやすくまとめられているのだ。生産から流通や消費にまで至り内容も深い▼一例を挙げれば農業のインゲンの項。いわきの代表的農産物といえばナシやイチゴ、トマトにネギなどが思い浮かぶが、いわば隠れた名産がインゲンだ。主産地は川前や三和などの中山間地で昭和46年から米の代わりに栽培、品質のよさが京浜市場で高い評判を得て、大部分がそちらで流通している。こうしたこともあらためて認識した▼農林水産業に触れることは、地域を知るいいきっかけであり、また自分の暮らしを考える上でも非常に重要である。そこで5年生に限らず、多くの方にこの冊子をおすすめしたい。インターネットサイト「いわき市農業情報センター」から、誰でもダウンロードできる。