きょう1日は「国民安全の日」。労働災害、交通事故、火事、海難事故など災害や事故防止を目的に、昭和35(1960)年に制定された▼国民の生活を脅かす災害や事故を防ごうとの願いが込められ、半世紀以上経つが、減少はあってもゼロには程遠い。交通事故や火事、窃盗などの各種犯罪は、全国で発生し、地方でも物騒な事件が起きるようになった。ここ数年は局地的に大雨が降り、土砂崩れなどの自然災害も相次いでいる▼労災に目を向ければ、長時間勤務での過労死、対人関係のトラブルからうつ病を発症し、専門病院を受診する人もまた、増加傾向にある。今年は新型コロナウイルスの影響によって、会社が倒産し経済的な不安から、自殺を選ぶ人が増えると予想される▼自然災害を防ぐにも限界はあるが、労災、交通事故、火事等は、自分が気を付け、取締りを強化すればある程度は防げるものだ。コロナ不況からの脱却には国の手厚い支援策が課題だ。