海外における一党独裁国家の政治姿勢を見るつけ、つくづく自国の良さを再確認する。一例だが89年に起きた天安門事件に続く、今回の香港国家安全維持法違反と称する事案には考えさせられる▼保釈されたものの若き女性活動家周庭さん、さらには地元紙「リンゴ日報」オーナーの逮捕など民主化弾圧の動きは看過できない。さらには、憂慮する日本に対し内政干渉とする当局。この言葉をそっくり返したいものだ▼なによりもメディアに攻撃の矛先を向けたことに、言論封じを痛感する。もっとも肥大化する国家の体制維持には、他国の論理など無用なのだろう。さて、いわき市においては9 月6 日告示、13日投開票の市議選が1カ月を切った▼一部を除き、立候補を予定する陣営では事務所開きは終了。取材を通じ耳にしたのは主に震災、東日本台風からの復旧、コロナ対策。中には延々と政府批判するものもあったが、自由に発言できることが健全な社会である。
片隅抄