小学校中学年の娘と夏の夜空を見上げ、さまざまな星座を観察した。もうじきコロナ禍で短くなった夏休みも終わり。抄子のように切羽詰まった宿題を一緒に“考える”保護者も少なくないだろう▼夏の大三角形を見つけるもどれがベガか全く分からず。手元の星座図鑑とにらめっこを続け、ようやく正確な位置を把握。はくちょう、カシオペヤ座を見つけたころには疲労困ぱいだ▼さて次は北斗七星か、と視線を北の空に向けたところ、一筋の流れ星を見つけて娘と大はしゃぎ。ちょうどお盆に出現する三大流星群の一つ「ペルセウス座流星群」で、偶然の巡り合いに思わず胸が高鳴った▼今年は夏冬恒例の星空観察会が、このコロナ禍で中止に。子ども向け体験イベントや夏祭りは相次ぎなくなり、遠出もできず、例年とは違う退屈な夏休みとなっているかもしれない。家族と星空を観察する、ただそれだけでも子どもにとっては大切な夏の思い出になる。宿題に感謝だ。
片隅抄