今日から新年度の始まり。世間では新型コロナの収束が見えない状況が続いているが、桜前線は順調に北上しているようだ▼毎朝の散歩のコースに、桜を楽しめるスポットがある。市役所裏の新川沿いの堤防がそれだ。夏井の千本桜には到底及ばないが、新川の桜並木もなかなかのものだ▼最近その新川のほとりに重機が入っている。護岸の整備なのだろう。夏になると、うっそうと雑草が生茂りとても川面に降りていくことなどできない。草刈り等は地域のボランティアに頼らざるを得ない状況のなか、荒れ放題の護岸にはなんとかならないかの声が多かった▼よく見れば、主のように優雅に泳ぐ鯉のような魚もいるし、鴨の親子だっている。かつてはグッピーまで生息していた川だ。何事も経済優先に進められてきている世の中になった。それは否定できないが、住みやすさにはつながらない。昔に戻せとまでは言わないが、ホッとするような心の拠り所が欲しい気がする。
片隅抄