国民の関心はコロナ禍や五輪騒動に向かっているが、これからの時期、忘れてならないのは自然災害への備えだ▼夏井、好間川堤防が決壊するなど、市内全域に甚大な被害をもたらした、東日本台風は一昨年の10月のことだった。被害が大きかった平窪、好間地区の現在の様子を見ると、浸水被害に遭った住宅は建て替えられ、河川改修工事も行われ、復興は順調に進んでいる▼その一方で、取り壊された住宅の跡地が、駐車場に変わった所もあり、これまでとは景色が一変した。近年は地球温暖化の影響なのか、列島各地で局地的な豪雨に見舞われることが増えてきた。いわきも梅雨入り間近となり、いつ水による災害に遭わないとも限らない▼記録的な速さで梅雨入りした熊本では、昨年の7月に続き豪雨災害に見舞われた。このところの日本列島は、災害は忘れたころにやってくるではなく、忘れる間もなく自然災害に襲われている。日ごろからの備えが大事だ。