昨年はコロナ禍で中止となった全国高校野球選手権大会が2年ぶりに開幕した。感染拡大防止の観点から、無観客となった夏の甲子園。高校球児たちは見えない敵に加え、天気との闘いを強いられている▼台風接近に伴い、9日の開会式と1回戦3試合が順延。3日目の12日は第1試合が四回終了時点で降雨によるノーゲームとなり、14日までの3日間、順延となった。3日連続の順延は昭和50年の第57回大会以来、46年ぶり。本県代表の日大東北の登場はあす17日までお預けとなった▼そんな中、県高野連は今秋の県大会は支部予選を行わず、全出場校によるトーナメント形式で行うと発表した。本県にまん延防止等重点措置が適用され、選手の試合経験不足を懸念しての配慮だという▼この大会は来春のセンバツにつながる。重点措置の適用から1週間がたったが、感染拡大に歯止めがかからず、我慢の日が続く。だが、大会中止という最悪の事態だけは避けてほしい。
片隅抄