北京冬季五輪のスノーボード男子ハーフパイプで、本県ゆかりの平野歩夢選手が金メダルに輝いた。試合後、この大会で引退を表明しているショーン・ホワイト選手が抱き合い、平野選手にこう言葉をかけたという。「マジですごい滑りだった」▼約20年前、スノーボードに夢中になった。冬場は毎週末、雪山に。その当時から、ホワイト選手はスノーボード界の大スターで、〝マジですごい滑り〟だった。13歳でプロ選手として活動を開始。Xスポーツで注目を集め、五輪ではトリノ、バンクーバー、平昌の3大会で金メダルを手にしている▼彼が契約する「バートン」のボードなどを一式揃えた当時を思い出した。ラストランとなった今大会は表彰台に届かず、4位に終わったが、オーラは健在だった▼「ここから、新たな道がゼロからスタートする」。男子ハーフパイプを初制覇した平野選手はこう言った。4年後、イタリアの地での連覇に期待が高まる。
片隅抄