来年度から全国中学校体育大会(全中)の参加資格を緩和することに伴い、県中学校体育連盟(県中体連)は、主催大会の参加資格を学校の部活動の出場は従来のまま、一部競技を除き、地域クラブ活動からの参加も可能とする方向で調整を進めている。
人口減や少子化、指導者の確保難に伴い、学校単位での部活動維持が厳しい状況となっていることが背景にあり、いわき市でも中学校の保護者に通達して理解を求めるなど、導入に向けた準備が行われている。
個人種目は陸上競技、水泳、バドミントン、ソフトテニス、剣道、柔道、相撲、体操、新体操の9競技が対象で、地域クラブ活動の登録地区内の生徒は、学校所在地区の予選会からの参加が可能となる。
団体競技については軟式野球、ソフトボール、バレーボール、サッカー、ハンドボールの5競技、団体戦はバドミントン、ソフトテニス、剣道、柔道、相撲、体操、新体操の7競技が対象。原則、各競技団体から推薦のあった1チームのみの出場となるが、県内から複数チームの希望があった場合は予選会を行い、代表チームを決定する。
全中参加細則により、卓球とバスケットボールに関しては、来年度の参加資格の緩和は見送る。年度途中での中学校や地域クラブ活動間、スポーツ団体間の移籍による参加は、各支部地区大会を含む予選から全国中学校体育大会終了までの期間中は認めない。また、登録団体で個人参加できるのは同地区のみとする。
<吹奏楽でも参加資格緩和>
中学校の部活動を巡って、少子化や指導者確保による参加資格緩和は、文化部でも進められている。全日本吹奏楽連盟は規定を改定し、来年度から吹奏楽コンクールや、アンサンブルコンテストの「中学校の部」を「中学生の部」とし、学校単位のみならず、中学生を主体とする地域の吹奏楽団なども出場できるようになる。
各地域での予選でも同じ規定とする予定で、1人の生徒が複数の団体に所属している場合は、1団体に限って大会に参加できる。
全日本吹奏楽連盟では「中学校部門について、参加を希望する全ての中学生が、その機会を失うことなく大会に参加できるよう、規定改定を理事会で決定した」との考えを示している。
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