サッカー・明治安田生命J2リーグは11、12日、第4節の全11試合が行われた。いわきFCは12日、アウェー・ユアテックスタジアム仙台(宮城県仙台市)で、ベガルタ仙台(宮城)と対戦し、1―0でJ2初勝利を果たした。
今季からJ2に昇格したいわきは、4試合目にして待望の初勝利を手にした。通算成績は1勝1分け2敗の勝ち点4で、前節より順位を4つ上げて22チーム中15位となった。
前節まで1分け2敗と苦しい試合が続いていたが、初の〝東北ダービー〟となった今節は、いわきが立ち上がりから両サイドを効果的に使い、積極的な攻撃によって敵地で堂々とした戦いを見せた。
いわきは前半20分、コーナーキックから生まれた好機に、DF江川慶城(22)がヘディングでゴールを決め、これが決勝点となった。
次戦の第5節は19日、2戦ぶりのホームゲームとして、21世紀の森公園・いわきグリーンフィールドに、徳島ヴォルティス(徳島)を迎え撃つ。キックオフは午後2時。
<江川はJ初ゴールにこみあげる思い 初スタメンの加瀬は連携光る>
値千金の決勝点を挙げたDF江川慶城(22)は、試合終了のホイッスルを聞くと、そのまま倒れこんで涙を流した。「やってきたことは間違いなかった」。J初得点でつかんだ勝利に、自然とこみあげてくるものがあったという。
今季は左サイドバックを任されていたが、勝ちにつながらないもどかしさもあった。試合後のインタビューでは、「嵯峨選手にうまくこぼれてきて、そこからオフサイドにならないよう、しっかりポジショニングが取れた」と振り返り、「サポーターの皆さんと、喜びを分かち合えてうれしかった」と満面の笑みを浮かべた。
「正直緊張したが、サポーターの皆さんの加瀬コールが励みになった」とはにかんだのは、初スタメンとなったDF加瀬直輝(22)。尚志高(郡山市)出身で、第二の故郷である福島で、プロとしてのキャリアを踏み出せた喜びは人一倍だ。
攻守にわたって献身的なプレーを見せ、チャンスの起点ともなった。MF嵯峨理久(24)との連携も光っていたが、加瀬は「自信持って。後ろは俺がカバーするから、加瀬はどんどん前で挑戦しよう」と、嵯峨から伝えられたと明かす。ユアテックスタジアム仙台の雰囲気にも感動したといい、長く活躍していきたいと意気込みを示した。
いわきFC