県内で唯一、カツオ漁を実施している酢屋商店(小名浜字栄町、野崎哲代表取締役)所有の「寿和(すわ)丸」船団=県旋網漁業協同組合所属=の出初式が18日昼ごろ、小名浜港で行われた。
巻き網船の第1寿和丸(総トン数250トン)、北勝丸(同300トン)をはじめ、計5隻体制となり、計75人ほどの社員が乗り込んだ。大型連休(ゴールデンウイーク)までの約20日間にわたり、伊豆諸島・八丈島近海を北上しながら、シーズンを迎えるカツオ、マグロ漁に臨む。
昨年の漁では幸先よくスタートを切るも、天候や海流などの影響により水揚げ量が平均量を下回ったといい、同船団の船長を務める欠畑喜代治さん(43)は「安全航海と健康を第一に、大漁のカツオやマグロをいわきに持って帰り、多くの人が喜ぶ顔を見たい」と意気込んでいた。
式では、大漁旗を掲げた各船が毎年恒例の演歌を流しながら、勢いよく出港した。岸壁には社員や家族、漁業関係者が集まり、「行ってらっしゃい!」「気を付けて!」と大きな声で船員たちにエールを送り、大漁の水揚げと無事を心から願った。
なお18日は時化(しけ)の影響で航行がかなわず一旦帰港し、19日昼ごろに仕切り直した。順調にいけば、20日には漁を開始する予定だ。
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