いわきFC
<取材余話>東京Vのバスケス・バイロン いわき・渡辺コーチの教え胸に
「いわきFCの結果はチェックしているし、自分にとって原点のチーム」。J2東京ヴェルディのMFバスケス・バイロン(23)は、5月28日に行われた古巣・いわきFCとの一戦を終えた後、変わらない笑顔で取材に答えた。ホームの味の素スタジアム(東京都調布市)に駆け付けたサポーターたちは、試合後にあいさつに来たバイロンに対して、懐かしのチャント(応援歌)を送り、その成長と活躍をたたえた。
2021年まで3年間所属したクラブとの初めての対戦は、0―0のドローとなったが、「いわきはフィジカルやスピードの面で、J2でもトップクラスだった」と明かしたバイロン。いわきがクロスで失点するケースが多いことから、得意とするプレーで得点が狙えたと残念がった。
いわきでの3年間を聞かれると、「高卒で入った頃は細かった。特に1年目の練習はきつくて、しんどかったことが思い出ですね」と笑う。最終年の21年は出場機会に恵まれなかったが、自分を奮起させる良い経験になったとも話す。その上で「いわきの人は温かいし、街も大好きです」とはにかむ。昨冬にも来市しており、大倉智代表取締役らと歓談したという。
彼にとって、特に忘れられないのは、渡辺匠コーチの存在だ。サブやベンチ外が続く中で、「試合に出るため(練習を)やっている訳ではない。自分がどうなりたいか考えろ」と発破をかけてくれた。将来を想像しながらプレーにまい進する姿勢は、いまでも大切な信条としている。
かつてはチリ代表が夢と語っていたが、昨年10月に日本国籍の申請手続きを終えたと報告し、代表入りを期待する声も上がっている。
8月19日には、いわきグリーンフィールドでの再戦を控える。〝凱旋試合〟に向けての意気込みを問われると、「次は絶対勝ちます」と力強く意気込みを示した。