小名浜のふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」は、珍しい白色と青色にとともに、一般的な緑色の二ホンアマガエルの展示を行っている。展示場所は「わくわく里山・縄文の里コーナー」で、同館で3色の二ホンアマガエルを同時に展示するのは初めてとなり、来館した人を楽しませている。
同館によると、日本に広く分布し、家の庭や田んぼ、森などにすむ二ホンアマガエルは、3種類の色素胞(黄色・虹色・黒色)を持ち、体色を変化させることができる。通常はヘビや鳥、大きなカエルといった天敵から身を守るため、植物の色に似せた緑色が多いが、まれに一部の色素の欠如などによって、白色や青色の個体が生まれるとされる。
ただ目立ってしまうことから、自然の中で生き残れるのはごくわずかという。このうち色素胞が全体的に少ないと白色に見える。なおメラニン色素の欠乏で、白くなるアルビノとは異なる。黄色の色素胞がないと青色となる。
白い個体はオタマジャクシの状態で市内から、青い個体は茨城県北茨城市から、それぞれ一般の人によって寄贈された。大きさは3~5cm。白色が2体、青色が1体、緑色が2体展示されている。担当者は「色が変わっている点から、生き物の不思議さを体感してほしい」と話している。
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