5万6千人以上が亡くなったトルコ・シリア大地震から8カ月が過ぎた。被災した地域では未だ多くの人々がテントでの避難生活を余儀なくされている▼内戦下のシリアでは被害の実態の把握も難しく、国連によると、インフラの復旧のめどはたたず、北西部では十分な支援が届かず深刻な事態が続いている。アフガニスタンでもM6・3の地震が発生し、建物が多数倒壊。二千人超が命を落としたという▼中東では、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスの武力衝突が激化。多くの一般市民が命を落とす危機的状況から、SNSでは「第三次世界大戦」の言葉が飛び交った。ロシアのウクライナ侵攻など、国際情勢の不安定が背景にあるのは間違いない▼極東、地方の我々も無関係ではない。原油価格高騰が日常生活に影響を及ぼす中、相次ぐ災害と紛争は世界経済にさらなる打撃を与えかねない。厳しい時代をどう生き抜くか、危機管理が求められる。