見たいテレビ番組がない時は、録り溜めたDVDを再生する。昨夜は、戸川猪佐武原作の同名映画「小説吉田学校」を見た。戦後日本の礎を築いたワンマン首相吉田茂が実効支配するGHQ、政敵らと暗闘する物語▼前半は再び敗戦国日本を国際社会に復帰させる対日講和条約の成立まで。後半は鳩山一郎、三木武吉、河野一郎ら党人派との政権を巡る争い。さらに終盤には、門下生池田勇人と佐藤栄作の対立回避など、全編を通じ吉田役森繁久彌さんの演技が光る▼作品中、要所を締めるのが西郷輝彦さん演じるのちの宰相田中角栄。重要閣僚を歴任し、党の金庫番幹事長に就任後は選挙の都度、多くの若手議員を自派に取り込み後年、天下獲りに成功した▼さてコロナ禍の中、立憲民主と国民民主の両党合同、分党と政局は落ち着かない。その渦中、田中氏かつての愛弟子小沢一郎氏の名が浮上した。過去2度、自民党を下野させた黒幕。自称一兵卒というが疑わしい。
片隅抄