プロ野球新人選択(ドラフト)会議が26日、東京都内で開かれ、支配下72人、育成枠50人の合わせて122人が12球団から指名を受けた。このうち東日本国際大からは、エース大山凌投手(21)が福岡ソフトバンクホークスから6位指名された。
同大ではこれまで、粟津凱士投手(2018年・埼玉西武ライオンズ4位指名)、片岡奨人外野手(2019年・北海道日本ハムファイターズ7位指名)、そして新人の今シーズン、中継ぎとして36試合に登板し、3勝1敗8ホールドの好成績を挙げた船迫大雅投手(2022年・読売ジャイアンツ5位指名)がプロ入りを果たしている。
大山投手は栃木県下野市出身。硬式の下野リトルシニア時代には、中学3年の日本選手権で全国優勝を果たしたが、白鴎大足利高校では甲子園に出場できなかった。
進学した同大では、新型コロナで1年春は開催中止、2年春もチーム内の感染で出場辞退と波乱のシーズンを送ったが、1年秋から3試合に登板して初勝利を挙げると、リーグ通算29試合に登板して13勝2敗、勝率8割6分7厘、防御率はじつに0・71と抜群の安定度を示した。
三振も127イニングで147個と10・42の奪三振率をマーク。エースとして中止・辞退を除く6シーズンすべてに優勝する立役者となった。
大山投手の名前を全国区にしたのは、大学野球の聖地・神宮球場で行われた3年春の全日本大学野球選手権大会。この大会でチームはベスト4に進出する快挙を果たしたが、4試合中3試合に登板し、先発に救援にフル回転。19イニングを投げて3勝を挙げた。
180cm・80kg、右投げ右打ち。MAX154kmのストレートに、7種類の変化球を交える多彩な投球に加え、守備やけん制球も評価が高い。
記者会見場には、父親の栄幸さん(46)と妹の葵さん(19)さんが見守る中、中山哲志学長と野球部の福迫昌之部長とともに現れた。大山投手は開口一番、「名前を呼ばれてホッとした」と述べ、「フィールディングを含め、投手の総合力がぼくの強み。厚い選手層に埋もれることなく、一軍で長く勝ち続けられる投手になりたい」と抱負を語った。
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