著 者:藤谷 千明
出版社:幻冬舎
価 格:660円(税込み)
※紹介する人:池田 理紗さん
互いを尊重程よい距離感ルームシェアの実体験記
お金がないが、物は増え、一人暮らしや将来も不安でいっぱい。そんな思いで始めたルームシェア。SNSで集まった4人の共通点は「オタク」であること。これは、本名も知らなかった仲間との最高な一年を綴ったゆるくてリアルな日常エッセイである。
著者が不安にさいなまれ、夜泣きしたある日、友人がSNSで同じ悩みをつぶやいているのを見つけた。その友人にルームシェアを相談したのが事の始まりだが、シェアには好意的でも、2人でのルームシェアはとかくトラブルになりやすい。そこで、共通のオタク友達を2人誘い、間取りや通勤距離など、条件に合った物件を探していく。見つけた一軒家に暮らし始めた彼女たちの日常はどのようなものだったのだろうか?
女子同士のルームシェアと聞くと趣味趣向が違い、揉め事が起こりやすそうではある。この本では、それぞれの職業のこともあり、家事は分担せずに、手の空いてる人がするというスタンスをとっている。
互いを尊重し、程よい距離感で生活するルームシェアというのは、一人暮らしや将来が不安な人にとって参考になる一冊となっているのではないだろうか。
(鹿島ブックセンター勤務)