新常磐交通(本社・明治団地)は15日から、スマートフォンやパソコンで、運行中の路線バスの位置情報が分かる「バスロケーションシステム『JOKOバスくる』」の運用を開始した。
バスロケーションシステムでは、全地球測位システム(GPS)を用いて、路線バスの現在地や到着予測時間が把握できるほか、地図を交えて時刻表や乗り継ぎの検索が可能となるため、バスの使い勝手が良くなる。利用料無料(通信料のみ負担)。登録不要。詳しくは<こちら>まで。
導入の背景には、市と共同した公共交通の利用促進がある。同社は運転手不足やコロナ禍による減収のため、厳しい経営環境となっている。4月のダイヤ改正では一部見直しがあったが、路線バスを大幅に廃止・減便する方針が決まっており、利用需要を喚起していく狙いがある。
市はシステムの構築に対する支援も行い、「公共交通強靭化事業」として、1億8700万円の予算措置を行った。
もともと市民は交通手段に自家用車を使う割合が、他市と比較して多い。2020(令和2)年の国勢調査によると、いわき市は79・2%で、全国61(当時)の中核市で1位だった。こうした点から、市でも積極的に路線バスを使うよう呼びかけており、5年後までに幹線系統の利用者数2万人増を目指している。
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