大手楽器メーカー・ヤマハによると、トロンボーンは15世紀中ごろに生まれたという。18世紀より前はフランス語で「サクブット」と呼ばれており、剣を引き出すが語源という。管の長さをスライドで変えるところが、剣を鞘から抜き出す動きに似ていたいわれを説明している▼そのトロンボーンの低音を担う「バストロンボーン」奏者で、植田町出身の黒金寛行さんが、本年度のNHK交響楽団いわきアンバサダーに就任した。市内のあちらこちらに出向いて演奏することで、広く市民に芸術活動に触れてもらう役割だ▼黒金さんは植田中、磐城高の吹奏楽部に所属し、この街で生まれ育った。そしていまは「いわきトロンボーンキャンプ」を実施し、地元で後進の育成にも努めている▼本来であれば、こうした人たちが「いわき応援大使」として、いわき市の魅力を発信することがふさわしいと考える。ぜひ今度は、いわきのアンバサダーもお願いしてはいかがか。
片隅抄