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夏の高校野球福島大会8強へ いわき湯本は聖光と 磐城と東日大昌平の地元対決も

 夏の甲子園を目指す「第106回全国高校野球選手権福島大会」(県高野連など主催)。3回戦のうち、21日はあづま球場(福島市)でノーシードから勝ち上がったいわき湯本が、第8シードの福島商業に7―0の七回コールド勝ちを収めた。24日の準々決勝第1試合(あづま球場・午前9時半開始予定)で、第1シードの聖光学院に挑む。
 22日はあづま球場で第4シードの磐城が二本松実業と対戦し、バントや盗塁を絡めた持ち味の機動力野球を発揮して得点を重ね、6―3で準々決勝進出を果たした。続く試合で第5シードの東日大昌平は、福島工業を6-2で下した。この結果、24日の準々決勝第2試合(同・正午開始予定)は磐城と東日大昌平が激突する。
 <いわき湯本 エースの活躍でシード校零封>
 前身の湯本時代の2018(平成30)年以来、6年ぶりの準々決勝進出。遠野との学校統合で、新生いわき湯本となった2年前に入学した3年生たちが中心となって新しい歴史をつくった。
 エースの岩並裕晃(3年)は六回1死まで無安打投球。春季支部大会の小名浜海星戦で記録したノーヒット・ノーラン(五回参考記録)以来の期待がかかったが、次打者に右前へ運ばれ大記録を逃した。
 それでもポーカーフェイスは健在。「体の状態はよかったし、シード相手の気負いもなかった」。165cmの小さな体から投じた、130kmを超えるスピンの利いたストレートにスライダーなどの変化球を交えて凡打の山を築いた。
 三振はわずかに1。打たせて取る持ち味を生かしたエースの投球だった。「聖光戦? 斉藤(輝・同)らほかにもいい投手がいるし、みんなで頑張りたい」と静かな闘志を燃やした。

 <磐城 初スタメンできっちり仕事こなす>
 初回三者凡退で迎えた二回裏の攻撃、無死一・三塁という先制機を迎えた。ここで打席に入った富沢暁文(3年)に、渡辺純監督はスクイズのサインを出した。「スタメンはきょう、球場に来て言われた。スライダーを一塁線ギリギリに狙った。失敗したかなと思ったが、うまく決められて良かった」と夏初打席でスクイズを成功させ、先制点につなげた。
 「いつ監督に言われるかわからないので、ベンチでは声出しをして出番に備えている」と富沢。この試合はフル出場して4打席を経験。打点2を挙げて勝利に貢献、一塁守備も無難にこなした。
 進学校の磐城の中でも成績上位の文武両道の〝二刀流〟だ。指揮官の信頼も厚い。富沢は「苦しかったがベスト8に入れてうれしかった。第4シードだが、チームもぼくもチャレンジャー。泥くさくプレーしたい」
 (写真1枚目:福島商業に六回1死まで無安打だった湯本・岩並 2枚目:きっちりスクイズを決めた磐城・富沢)
 ※本紙より内容を追加しています

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