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認知症の高齢者交えた弁当の出張販売開始 市役所本庁舎 官民一体で共生社会を

 認知症の高齢者を交えた弁当の出張販売が23日、市役所本庁舎で始まった。出張販売は、デイサービスの利用者が運営に携わる「カフェ『にぎらないおにぎりカフェふくろう』」(内郷御厩町)によって行われる。このカフェは2021(令和3)年10月にオープンし、要介護認定を受けた高齢者がスタッフと一緒に、調理や接客に従事しており、先進的な取り組みとして注目を集めている。
 出張販売は、官民一体で介護や福祉、子育てなど、分野を問わず包括的に対応する「重層的支援体制整備事業」(通称ジューソー)にあたり、市が立ち上げた「Fukushi―Wa(フクシワ)プロジェクト」の一環。「誰もがつながりをもって、生きがいをもって暮らせる地域共生社会」の実現を目指している。
 にぎらないおにぎりカフェふくろうの試みは、全国で展開する認知症共生コミュニティー「100BLG」の一つで、認知症になっても地域や仲間とのつながりが途切れない世の中となるよう、社会参加の場を提供している。
 弁当には握らないでつくるおにぎり「おにぎらず」2個と、から揚げ3個、日替わり小鉢が付いており、キンパや鮭、サラダ、角煮、タコライス、ハムタマゴ、エビの7種類を手がけた。利用者らは朝から準備に勤しみ、初日の一般販売分は販売開始5分で売り切れる盛況ぶり。対応した高齢者も、早速の反響に笑顔を見せていた。
 販売は毎月第2・第4金曜日。価格は税込み700円。日替わりで2~3種類を準備するほか、前日の正午までに連絡すれば種類を問わず、購入することができる。問い合わせは、デイサービス福老BLGいわき=電話(88)7976=まで。
 重層的支援体制整備事業は、社会福祉法の改正で創設された。厚生労働省では介護や福祉、子育ての問題はかつて、血縁・地縁・社縁などの共同体の機能が受け止めていたが、社会の変化によって現在は困難と指摘。制度創設を通じ、細かなニーズに対応していく必要があると提唱する。
 (写真:笑顔を見せながら接客する利用者)

PR:いわき市北部地域を中心に、児童養護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスをはじめ、診療所とデイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問リハビリと多種多様な福祉、医療事業を展開。

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