J1昇格に向けたプレーオフ進出争いが佳境を迎えつつある。我らがいわきFCは先週末の第34節で死闘の末、悔しい引き分けとなった▼シーズンが始まる前、ここまで上位戦線に踏みとどまるとは正直、想像だにしなかった。武器のセットプレーとロングフィードを生かしたパワープレーに加え、新戦力がハマり中盤の厚みが増した。ゲームを重ねるごとに選手も成長し、勝てるチームへと変ぼうを遂げた。開幕前の抄子の予想順位は12位。この陳腐な分析は覆された▼うれしい誤算は、谷村海那の覚醒。〝走れないキング〟と揶揄されたのは昔の話で、ワンタッチゴーラーとして磨きをかけ、「王様」と呼ばれるまでに。ここ数試合はゴールから遠ざかっているが、誰もが認めるエースストライカーのここぞという時の爆発に注目したい▼6位とは差を広げられたが、まだ残りは4試合ある。次節のファジアーノ岡山FC戦がまさに正念場。あきらめたら、そこで終了だ。