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いわき市に日本初の国連機関 復興と地域人材育成目指す「にぎわい作る拠点に」

 国連の人材育成機関「国連訓練調査研究所(国連ユニタール)」は2日、いわき市に日本初となる「地域リーダー国際研修センター(CIFAL=シファール)」の拠点を開設した。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故からの復興に加え、地域課題を解決する人材を育成する場となり、市と東日本国際大などを運営する昌平黌が連携し、国際的な教育プログラムを展開する。
 シファールは世界35カ所に設置されており、いわき市の拠点は「CIFALジャパン国際研修センター」として運用される。開設に合わせた協力協定の締結式は同日、市役所本庁舎で開かれた。
 開設のきっかけは、2019(令和元)年9月にさかのぼる。元国連大使の星野俊也氏の妻・千華子氏が震災・原発事故に伴い、東日本国際大による復興プロジェクトに参加するため来市。同大との交流とともに被災地支援に携わった縁で、俊也氏による橋渡しで実現した。
 国連ユニタールはスイス・ジュネーブに本部を置いており、シファールでは「都市のガバナンスと計画」「経済発展、社会的包摂」「環境サステナビリティ」「それらの横断的課題」に沿った活動を展開。2023年は422件の講座等を実施し、9万7407人が参加した実績を持つ。
 当面の運営体制として最高意思決定機関の評議会を設け、名誉議長に国連ユニタール評議会の議長、元エクアドル外相のルイス・ガジェゴス氏が就く。共同代表は、議長を兼ねる内田市長と昌平黌の緑川浩司理事長に。副代表は星野俊也氏、理事は国連ユニタールのグローバル・ネットワーク部長のアレックス・メヒア氏とし、来年5月の本格始動を予定している。主たる事務所は平鎌田の東日本国際大に置く。
 協力協定の締結式には内田市長、緑川理事長、メヒア氏が出席。署名を取り交わした後、メヒア氏から国連旗が贈呈された。内田市長は「世界の国際都市は若者や女性が活躍し、高齢者も生き生きとしている。いわき市もこうした街を目指し、にぎわいを作る拠点となることを期待する」と呼びかけた。
 緑川理事長は「全国に726ある大学から選ばれたことは大変光栄。いわきからグローバルな人材を輩出していく」と意気込み、附属昌平中・高を含め、若い世代と国連を交えた事業も検討していくという。
 メヒア氏は「何千、何万人という人たちの研修を私たちはサポートし、人々の生活を豊かにしていきたい」と語った。国外の専門家による見地は、市民にも還元していきたいとも強調する。
 (写真:国連旗を手にする緑川理事長、メヒア氏、内田市長)
 

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