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片隅抄

2025.04.24

上智大・国枝智樹准教授の論文「メディア・リレーションズを巡る言葉の歴史的変遷」によると、記者会見という言葉が、新聞で頻繁に登場するようになったのは1930年代のころという▼いわき市では月1回、市長による定例記者会見が開かれている。市、小紙も加盟するいわき記者クラブ、いわき記者会の3者が主催し、基本的に市長が市政にまつわる発表をした後、記者が質問する流れで行われる。しかし4月は22日に予定されるも「案件なしのため実施いたしません」との連絡が届いた▼何も記者会見は、市だけが開催するものではない。世の中の動きに対し、いわき市がどう向き合っていくか、おのおのが問いを投げかける場でもある▼他紙の記者とともに市に再考を打診すると、内田市長は快諾。初めての案件なしの会見は盛況で、話題も多岐にわたった。ちまたでは記者の質が問われる会見もあったが、この街のために互いにやり取りを交わすことは有意義だ。

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