ここ数日は猛暑から一転、夜には薄掛けの布団が欲しくなるほどの肌寒さとなった。急激な気温の変化に体がなかなか付いていこないが、天気予報を見ると、あすからまた真夏日に▼バテるのは人だけでない。夏井川沿いの稲作農家と先日、炎天下で立ち話をしたが、自然と異常気象の話に。「これほど猛暑日が続けば、（白未熟粒など）高温障害が心配だ」。水を潤沢にかけ流しできる圃場ならばいいが、ため池を用いる田は厳しいのではないか、と▼先日、気温上昇を逆手に取り『再生』二期作を検討する生産者の報道を目にした。収穫した切り株からもう一度収穫する取り組みで、西日本を中心に先行してきたが、東日本でも脚光を集めているという。米の高騰が収まらないなか、収量増にも期待がかかる▼とはいえ、抄子もそうだったが、生産者の多くが兼業。法人などの大規模な専業ですら、そう簡単に労働時間を増やすことはできない。米農家の悩みは尽きない。
