第２７回参院選が終わり、もうすぐ１週間。 事前の予測通り自民・公明の与党が苦戦を強いられ、過半数維持が不可となる一方、新興政党が驚異の伸びを見せた。この影響は政権批判に徹した野党にとっても予想外だったろう▼戦後の日本は過去の反省を踏まえ右派、左派、中道と微妙な政治バランスの上に成り立ってきた。１９６０～７０年代にかけ、その振り子が偏った時期があったものの豊かな経済を背景に平和を謳歌してきた▼２１日放送のＮＨＫ総合映像の世紀「ヨーロッパ２０７７日の地獄」第１週を見た。アドルフ・ヒトラーによるドイツ第三帝国の興亡がカラー映像で再現されプラモデル世代として戦車や戦闘機、兵士などのミリタリーに興味をそそられた▼しかしながら、視覚的にはリアルなため非道、残虐性が強烈に伝わってきた。当時の巧みなプロパガンダ、熱に浮かされたような国民の昂ぶりよう。排他、排斥主義の行きつくところとは考えすぎか。
