あす15日は「敬老の日」。長年社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日とされる。この日は国民の祝日でもある▼かつては敬老の日は9月15日と決まっていたが、法改正で22年前、9月の第3月曜日になった。今年は第3月曜日が15日だった。21日までは「老人週間」になる。抄子も前期高齢者と呼ばれる世代。定年後も現役として働いているが、頭も体も老いを実感する日々▼中には、定年と同時に第2の人生をスタートする人もいるが、ほとんどの人が経済的にそれが許されない状況にある。50代のころは老後は年金と貯蓄の切り崩しでやっていけると思っていたが、昨今の経済状況を見ると、どうも厳しい。医療費に加えてこのところの物価高。生活をかなり切り詰めても、老後が不安でしかたがない▼生きがいを求めて働く人もいるが、多くの人は生活のためと言っている。長年税金を納め、長生きの先にあるのが生活苦では、敬老の日が虚しく響く。