「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるが、今年は残暑が厳しく、月半ばを過ぎても秋の気配が感じられない▼23日は秋分の日で国民の祝日。秋分の日を中日とした前後3日の合計7日間が彼岸と呼ばれる。春のお彼岸と秋のお彼岸がある。今年は土曜日の彼岸の入りに墓参りができなかったので、中日に行ってきた。近くに墓地があるので、春と秋の彼岸、お盆には墓参りをする▼命日にも墓参りをすればいいのだろうがそうもいかず、行ったときには無沙汰をわびる。墓参りの回数は増えないが、年を取ると願いごとばかりが増える。子どもと孫の無事な成長と自身の健康など。亡くなった両親からは「たまにしか来ないのに願い事が多すぎる」と、お叱りを受ける▼中には、墓はあっても訪れる人もなく、雑草に覆われた墓もある。少子高齢化に加え、家族観の変化もあり墓を守る人がいないのだろう。事情はいろいろだろうが、先祖を敬う気持ちだけは持ち続けたいものだ。