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いわき市総合防災訓練 避難所での健康守る「ケロロワット体操」初披露
本年度の「第2回いわき市総合防災訓練」が15日、いわき市一円で行われた。茨城県沖を震源とするマグニチュード(M)8・4の地震が発生し、沿岸部に大津波警報が出された――との想定で、市民に加え、関係機関・団体から約1530人が参加した。
メイン会場の錦中では、一般社団法人生涯健康社会推進機構が考案した「ケロロワット体操」が初めて披露された。
東日本大震災の際、同機構を支援する東急不動産ホールディングスが、いわき市で継続的に被災地支援を行った縁で、避難所生活でおきる「エコノミークラス症候群」などの健康悪化を防ごうと、市の経験を生かし、新たな体操を順天堂大大学院スポーツ健康科学研究科・町田修一教授が監修した。
町田教授は「能登半島地震でも災害関連死が大きな問題となった。体操は普段の生活の中でも取り入れられるので、ぜひ『防災=健康』という考えを持ってほしい」と呼びかける。特に足腰の健康を踏まえ、スクワットの動きを取り入れた。
内容については振付師のラッキィ池田さんが担い、力強い動作とともに、いわき市を代表する蛙の詩人・草野心平にあやかり、カエルをモチーフにしたという。
訓練会場にはラッキィ池田さんも駆け付け、一緒に体操に取り組んだ後、「被災した人たちを応援できるよう、少しでも支えになればうれしい。きょうが出発点です」と笑顔で語った。
(写真:初披露されたケロロワット体操)