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障がい者と手がけた絵本の原作完成 平のNPO法人はなのころ

 『障がい者の夢を咲かせる』をモットーに掲げ、障がい者の表現活動を支援する「NPO法人はなのころ」(平字三倉、西山将弘理事長)。
 市内外の障がい者やサポーターと手を携えて創作してきた絵本「はなのころ~根を張り花を咲かせる場所を探しに行こう~」の原作が完成した。より多くの人に手に取ってもらうため、本年度内には製本する予定だ。
 今回の絵本づくりは、はなのころのサポーターズ代表を務める洲崎和美さん(51)が今年3月、幼少から絵が大好きで、子育てをしながら趣味で絵を描き続けている同サポーターズの仲間・佐藤洋子さん(44)の絵本展を訪れ、そのあたたかみあふれる作風に感動したことがきっかけだった。
 洲崎さんは率直に感想を伝え、佐藤さんは「みんなではなのころの絵本を制作できないか」と提案。佐藤さんも障がいがあるなしに関係なく、自然と輝ける居場所づくりをしていくという法人の理念を形にしようと賛同し、老若男女、だれでも気軽に手に取ることができる絵本づくりが始まった。
 絵本は「傷ついて自信がなくなっているサボテンの女の子と、頑張っても認めてもらえず、どうしていいか分からなくなっているハスの花の男の子が、自分に合った居場所を見つけて花を咲かせる」という物語。
 佐藤さんが以前勤めていたガーデニングショップで得た、『植物が元気に育つためには環境づくりが大切』との教訓や自らの経験をもとに書き起こし主人公2人のイラストを完成させた。
 それをもとに、2度のワークショップに参加した障がい者に、佐藤さん、洲崎さん、そして「龍燈(りゅうとう)物語」で本紙でもおなじみの『龍画家』幡野ゆりさん(40)らサポーターが加わり、それぞれが物語を解釈し、一つひとつの場面を個性あふれる、多様な絵にしていった。
 極度の人見知りの子がこの創作活動をきっかけに心を開いていった、などといった裏話も。
 できあがった絵本の原作は、表紙を入れて全53ページ。理事長の西山将弘さん(44)は佐藤さんらサポーターの支援に感謝の気持ちを抱くとともに、目を輝かせ、希望に満ちあふれた表情で絵を描く参加者たちの姿をうれしそうに思い浮かべた。
 「絵本の登場人物のように花(夢)を咲かせる場所を探す障がいの方々のためにも、その期待に応え、この絵本の価値を高められるような活動をしていきたい」
 絵本は本年度内に製本し、より多くの人に手に取ってもらえるような形にしていきたいという。問い合わせは同法人の公式ホームページ<こちら>から。
 (写真:完成した絵本の原作)

PR:いわき市北部地域を中心に、児童養護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスをはじめ、診療所とデイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問リハビリと多種多様な福祉、医療事業を展開。

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