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いわき市教委「配慮行き届かず」赤飯廃棄で陳謝 市役所に200件の批判・意見も
市は16日、小名浜学校給食共同調理場の中学校への献立として、今月11日に卒業祝いで予定された「赤飯」を巡り、東日本大震災の発生から丸15年と重なっていることが不適切と外部から指摘があり、当日急きょ取りやめて防災備蓄用のパンに切り替えた上、約2100食を廃棄した件についての記者会見を行った。
市によると、11日午前に同調理場管内の学校に対し、保護者から「震災のあった日に赤飯はいかがか」と連絡があった。市教委が報告を受け、幹部職員の協議を経て、午前11時過ぎに服部樹理市教育長が最終的に差し替えを判断。防災倉庫のパンで対応できるとし、同11時半ごろに対象となる5校に要請した。なお連絡した保護者は廃棄を求めたわけではなかった。
服部教育長は「市として追悼式が行われる日であり、赤飯は祝い事の象徴としてもとらえられるので、津波被害があった沿岸部で提供するのはふさわしくないと判断した。あえてあの日に出さなくても、調整が可能だったはず」と説明する。
廃棄に関しては食品衛生上やむを得なかったと重ね、フードロス削減や食育推進の観点から、十分な検討や配慮が行き届かなかったと陳謝した。
一方で内田市長は「震災とほぼ同時期に生まれ、15年間頑張ってきた生徒たちをたたえて送り出す意味から、廃棄という決断は不適切だった。震災を振り返りながら、感謝の気持ちを抱く大切さを伝えて提供すべきだった」と指摘。子どもたちには申し訳ないとし、保護者からの連絡に対しては、丁寧な説明によって理解を求めてほしかったと述べた。
市教委は11日の時点で市長側に一連の対応を報告していたが、内田市長が正確に把握したのは一部報道を受けた後の14日午前だった。
このため教育委員会は市長部局から独立した執行機関ではあるが、連携強化を進めていくと強調。4月から設置する市長室長と情報を共有する専属の役職を、市教委に新設する考えを示した。
今回の問題を受け、市には16日正午までに、電話とメールで約200件の批判や意見が寄せられているという。
(写真:記者会見する服部教育長=右=と内田市長)