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勿来トンネル貫通 いわきと北茨城結ぶ国道6号バイパス整備に向けて
いわき市と茨城県北茨城市を結ぶ「国道6号勿来バイパス」の整備を巡り、勿来町関田の勿来トンネル(779m)で9日、貫通式が催された。現地は勿来バイパス唯一のトンネルとなり、工事担当者や、行政・地域の関係者が出席し、掘削工事が無事に完了したことを祝った。
式典にあたっては、発注者の磐城国道事務所から藤沢元・所長、受注者の鴻池組から石村彰生・執行役員東北支店長に加え、内田市長が「貫通之儀」に臨んだ。
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勿来バイパスは、いわき市勿来町四沢鍵田―茨城県北茨城市関本町関本中の延長4・4km。2015(平成27)年に事業化が決定し、19(令和元)年から全体の工事に着手した。なお開通時期は現時点では未定。
整備の背景には、東日本大震災の発生当時、国道6号が津波による浸水被害を受け、通行止めを余儀なくされた点がある。また福島・茨城県境付近は慢性的な渋滞が問題となっており、これらの課題解消に努める。
磐城国道事務所によると、勿来バイパスの起終点にあたる場所の現道は14分の距離だが、仮に通行規制を受けると、県道日立・いわき線に迂回して39分もかかる上、道路の幅は狭く、大型車同士のすれ違い時には徐行が必要となる。
新道は救急医療活動の支援にも貢献する。いわき市医療センターに30分以内に搬送できる人口が約1900人増加し、地域住民の命を守る役割を果たす。
式典では、藤沢所長があいさつに立ち、脆弱な地質や湧水を乗り越え、貫通に至った工事をねぎらい、勿来バイパスが地域にもたらす効果は大きいと期待感をにじませた。内田市長も地元の発展に資すると祝辞を寄せた。
石村支店長は「昨年3月の着工以来、安全第一に工事を進めてきた。津波被災への対応、地域活性化、北関東との連携と重要なバイパスであり、その一助を担えることを誇りに思っている。最後まで仕事をやり遂げたい」と力強く語った。
(写真:勿来トンネルで行われた「貫通之儀」)