子どもたちは夏休みに入ったものの、今年は海にもプールにも行けず、何より外で思いっきり遊ぶことがままならない。皆何をしているのだろうと考えてしまう▼そんな折、面白い本を見つけた。文化出版局発行の『まりか先生のくらしの中の科学』(内田麻理香監修)だ。生活の中の「科学」を取り上げ、子どもたちに「実験しよう」と呼び掛けている▼例えば「むいたリンゴを塩水につけると変色しない」理由を、なぜそのままだと茶色になるかから説き、砂糖水や酢水にもつけてみることを提案。その上で、塩の力を理解させようという趣旨だ。自由研究にもぴったりだ▼そして何より大人さえ、今まで理由など考えずにいたことの多さに気付かされた。例として、食品ラップが器に張り付く原理の1つには、静電気が関係しているということ。ラップを引き出す際、静電気が発生する。言われてみれば確かにそうだ。この夏は家の中で「親子で科学発見」を楽しもう。