毎年夏になると、携帯電話の着メロは「栄冠は君に輝く」になる▼この曲にまつわる一番古い記憶は、甲子園で磐城が準優勝した昭和46年夏。閉会式で磐城ナインがグラウンドを一周した際、テレビから流れてきた。作曲したのは福島市出身の故古関裕而さん▼東京五輪の行進曲やNHKスポーツ番組のテーマ曲、「闘魂こめて」や「六甲おろし」もそうだ。「長崎の鐘」など名曲を残した偉大な作曲家だが、素人の歌合戦番組で審査員を務めたときの好々爺然とした笑顔が忘れられない▼今年の甲子園では、いわき出身の選手が聖光学院の3人のほか、春のセンバツで準優勝した九州国際大付(福岡)にもいる。背番号14の古長拓君(2年)。小名浜少年野球教室では全国スポ少交流大会で準優勝し、泉中では主将を務めた。いわきの高校生も合唱の録音に参加して歌った「栄冠は君に輝く」が流れる甲子園で、ユニホームは違えどいわき魂を発揮してぜひ活躍してほしい。