秋の味覚サンマが食卓に上り始めた。ここ3日間、刺し身と塩焼きを酒肴の供にしたが脂の乗りもほどよかった。約1年ぶりの海の幸。食が進むのはよいが、酒量が増えてはいけない▼果樹王国と称された福島。モモ、カキ、リンゴなど県産品は高い評価を受けてきたものの、ここに来て原発事故に伴う風評被害が影を落としている。加えて県産肉牛についても汚染問題が持ち上がったが、出荷再開が決まったことは朗報といえよう▼「食」に対する停滞感が漂う昨今、いわき市内での取り組みも進んでいる。スーパー、JAなどが主催する「いわき産農林水産物販促プロモーション」もそのひとつ。今回はトマトに続き、ナシを積極的にPRする▼名称は「いわき梨フェア」。あす27日から28日までの期間、市内のマルト24店とヨークベニマル10店で開かれる。果汁豊富なナシはサンマと並ぶいわきの代表的産品。多くの市民が足を運び、いわきの食を盛り上げたい。
片隅抄