先日、文化庁がまとめた22年度「国語に関する世論調査」が発表された。調査は今後の国語施策の参考とするため、一般の人の国語に関する意識を調べるとともに、慣用句などの言い方・意味について、毎年行われている▼この中で気になったのは「雨模様」「号泣する」の2つ。雨模様の本来の意味は「雨が降りそうな様子」で、43・3%が回答している。号泣するは「大声を上げて泣く」で、本来の意味を回答したのは34・1%だった▼原稿を書く場合、分からない言葉や意味があいまいな言葉などは「広辞苑」(岩波書店刊)「記者ハンドブック」(共同通信社刊)で極力調べるようにしている。調べてみると、今まで勘違いして覚えていた言葉も多々ある▼活字で伝える仕事だけに、原稿を書く際には非常に神経を使っているつもりだったが、今回の調査結果を読んでみると、まだまだ違った意味で覚えている言葉があった。あらためて日本語の難しさを実感した。